瑞希と祥(さち)は子犬の姫々(きき)と一緒に保護され、2005年の10月にチビスケんちにやってきました。
猫風邪にかかりグショグショのお顔でしたが、姉妹とも日に日に元気になり、少し前に保護された子猫の寧(ねい)と一緒に競うように食べ、遊び、眠り、スクスクと育っていきました。
瑞希と祥はあっと言う間にまん丸の幸せをつかみました。
とても健康そうに見えた姉妹には、今なら当たり前にする白血病とエイズの検査をしていませんでした。
当時お世話になっていた獣医さんからは、子猫のうちの検査結果は変わることもあるから、今しても正確ではないと教えていただきました。
瑞希と祥の検査をするとしても生後6ヶ月頃にと先送りにしました。
元気一杯の愛らしいふたりが白血病だなんて、想像もしませんでたし、そんな病気は回りが騒ぐほどたくさんあるものではないとまったく根拠のない予想をしていました。
でも、瑞希と祥は白血病でした。
もしも保護してすぐに検査をしていたら、白血病とわかっていたら、育(はぐ)が陰転したように、
育よりも幼い頃に保護された姉妹が陰転していた可能性はとても高かったと思います。
チビスケ母は、瑞希と祥が陰転する可能性に満ちていたことに気付きませんでした・・・。
祥のご家族は、生後半年の時点で血液検査のコピーを送ってくれました。
血液検査のどの項目かもよくわからず、問題なしと言われたことに安堵したチビスケ母です。
今、そのコピーを見れば、それは通常の血液検査だったとすぐにわかります。
検査の結果、祥はとても健康体でした。
でもそれは、エイズや白血病の検査ではありませんでした・・・。
通常の血液検査ではエイズや白血病の感染はわかりません。
あまりにもあまりにも無知でした。
先に祥が発症し検査したとき、初めて白血病とわかりました。
もしかしたらと、瑞希にも検査をしてもらいました。
残念なことに瑞希も白血病だとわかりました。
どちらのご家族も、姉妹が白血病だったことで元預りを責めることはまったくありませんでした。
申し訳ないとあやまるチビスケ母に、病気と知っていたら譲り受けることを躊躇したかもしれない。
そうしたら、この子と過ごせた幸せな時間は、手に入らなかった。
出会えたこと、まったく後悔していませんとおっしゃってくださいました。
ご家族から、ありがとうございます・・・と言われたとき、祥にも瑞希にも、こんなにも優しいご家族ともっともっと長い時間過ごして欲しかったと、ただただ姉妹にごめんね、ごめんね、と言うしかできませんでした。
今は、保護した子には当たり前に血液検査をしています。
瑞希と祥への後悔してもしきれない過ちを、二度と繰り返さないためにという言葉で補うのはあまりにもは軽すぎますが、せめてせめて、検査は必ずしなくてはと思います。
このことを少しでも早く伝えることで、陰転の可能性がつかめる子もいたかもしれません。
でも、このことを含め、お別れを綴ることに、どうしても今日まで時間がかかってしまいました。
祥と瑞希の死に対して、申し訳ないという気持ちで一杯だったチビスケ母は、ご家族の優しさに救われました。
愛されて愛されて、まん丸の幸せの中にいた姉妹は、共に暮らす時間こそ少なかったけど、その時間の中でずっとずっと幸せでした。
お別れは辛いけど、短すぎる一生だったけど、姉妹が幸せに幸せに過ごしたことが確信できる元預りは幸せです。
愛くるしい姉妹の預りっ子時代の思い出、瑞希の本当ならまん丸の幸せ三周年だった今日、残したいと思います・・・。
保護されたばかりの頃。猫風邪でグショグショなお顔の瑞希(左)と祥(右)。
水の入った袋を電子レンジで暖め、暖をとりました。
袋の間にきれいに並んだ子猫たち。
左から瑞希、祥、寧です。
一つの器でご飯。
競って食べてくれたので、体の弱かった寧にとっても安心、安心な頃でした。
子犬の姫々と一緒にご飯です。
ちゃんと子猫用、子犬用があって器も4つあるのに、よそのご飯が美味しそうにみえちゃうんですね。
笑(わら)をベッドにして眠る瑞希。
温もりを共有する幸せな時間・・・。
しばらくの間、寝るときはケージの中でした。
仲良く眠る子猫たち。
子猫って、本当によく寝ます。
子供同士といっても自分たちよりずっと大きな姫々。
でも、一緒になってよく遊びました。
そしてそのまま陽だまりの中で眠りました。
ポヤポヤのお顔はオネムの証拠・・・。
遊んでは眠り、眠っては遊ぶ、穏やかな毎日です。
連れションならぬ、連れウ○チ。
そんなのってあるんだ~と笑っちゃった可愛い可愛いおトイレタイム。
段々に遊び方もお転婆になってきました。
カーテンも網戸も登るし、机の上のものなぎ倒しながら走り抜けていきます。
姫々とだって、互角にプロレスしたりして・・・。
左が瑞希で右が祥。
仲良し姉妹はそれはそれは賑やかに遊びます。
こちらも仲良しプロレスシーン。
飽きもせず、楽しく楽しく遊ぶ毎日です。
すでにボロボロだった障子ですが、障子のあっちとこっちで遊ばなくても・・・。
祥と瑞希にとっては、格好の遊び場ですね。
たくさん遊んで、たくさん寝ます。
寄り添うと安心なんですね。
気付くといつも猫団子。
左から祥、寧、瑞希です。
カーディガンをポンと置いたら、すぐにベッドにされました。
この後、肌寒くなったのですが、あまりの可愛さにとうとうカーディガンを羽織ることができませんでした。(笑)
手前から瑞希、寿々、祥、笑です。
無垢な心の寄り添う姿は、いつもいつもチビスケ母の心を穏やかにしてくれました。
無防備に眠る子供たち。
この子達が無防備でいられるよう、しっかりと守りたい。
そんな風に思いました。
あらら・・・、瑞希のお茶目な寝姿、可愛すぎます。
楽は小さい子の面倒を良く見てくれます。
祥や瑞希の毛繕いが大好きでした。
自分たちよりどんなに大きくても、優しいとか好きとか、ちゃんとわかります。
眠くて眠くて仕方ない祥と遊びたくて遊びたくて仕方ない瑞希。
眠ってる祥相手にひとりでプロレスしてましたが、結局、瑞希もつられて寝てました・・・。
最初の一枚と同じ場所。
チビスケ父の腕の上です。
すっかり猫風邪も抜け、本来の美しい姉妹の姿です。
最後の一枚。
震えるほど愛しい姉妹がまどろむ姿・・・。
短すぎたふたりの一生が残念でなりません。
本当のお家に到着してから最後の時まで、ずっとずっと幸せにつつまれていたことが、救いです。
今度生まれてくるときは、最初から最後までず~っと幸せな子でありますように。
健康な体で生きられますように。
きっと、きっと、そうであって欲しいです。
瑞希と祥のご家族さま。
ふたりを愛し、幸せな時間を過ごしてくださり、本当に本当にありがとうございます。
愛しい愛しい姉妹は、ずっとずっと幸せでした・・・。
瑞希、祥。
チビスケ母のごめんねは、もう聞き飽きたよね。
だからもう、ごめんねは言わないね。
ふたりに会えて幸せだった。
たくさんの幸せをありがとう。
いつかまた会える日を、楽しみにしています。